記録

1994 東京 一人暮らし

キッチン/吉本ばなな を呼んだ

吉本ばななさんの文章はやさしくて読みやすいし、小さい頃からの感性を大事にしているような描写が好きだ。
図書館のコーナーで何を借りるか迷ったときには、吉本ばななのところへ行く。
しゃがんで吟味して 今回はこれにしよう と手に取る。

「キッチン」は 身の回りの人を失って孤独になった二人の話だった。孤独って怖いものだなあ、とらわれてしまうと 自分じゃどうしようもなくなるなあ。と思った。

家に帰っても一人ぼっち
休日誰にも会わない
つらつらネットばかり見ている1日
誰とも話をしない1日


そんな小さな孤独がわたしはすごく耐えられない。昔からずーっと苦手なものだ。
主人公は本当に一人になってしまう寸前になって「これじゃあダメだ」とものすごい行動力で、引き止めた。強いなと思った。私にはそんなことができるだろうか?

一人ぼっちになりそうになって、ほんとうにつらくてしょうがないときに、どこかに旅に出たいという気持ちがすごく共感できた。